放射線治療とは

放射線治療とは

放射線をがんに照射する(当てる)ことで治療していく治療法です。放射線は細胞のDNAに作用し、がん細胞を攻撃します。
当然、正常な細胞のDNAに放射線を照射した場合にも影響が出ますが、がん細胞は正常な細胞に比べて放射線の影響を受けやすく、回復も悪いことが知られています。
放射線治療ではこの正常細胞とがん細胞の放射線による影響と回復の差をうまく利用して正常細胞の影響(副作用)を少なく、がん細胞を撲滅することを目指しています。
通常の放射線治療は、がんに影響が大きく、正常細胞の影響が少ない放射線の量を1日1回約10分、毎日少しずつ当てていくため、治療期間が数週間かかります。
また、後述する定位放射線治療のように、小さな病変に対して大量に集中させて放射線を照射する技術を用いた場合には1~10回程度の通院期間で治療が終了いたします。

ノバリスTxの特徴

ノバリスTxは従来の放射線治療装置に比べてより正確な照射領域を作ることの可能なマイクロマルチリーフコリメーター(MLC)と、より高い照射位置精度を保証するExacTracR Robotic 6D CouchおよびOn Board imager(OBI)という装置を搭載した高精度放射線治療装置です。
脳腫瘍、肺腫瘍、肝腫瘍などに対する定位放射線治療ピンポイント照射)、脳腫瘍、前立腺癌、耳鼻科領域の腫瘍などに対する強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy:IMRT)、画像誘導放射線治療(Image Guided Radiation Therapy:IGRT)など、多様な高精度放射線治療に対応可能です。
頭部のピンポイント照射の際にはIGRTを使用することで、痛みを伴う金属製のフレームが不要で、プラスチックマスクでの治療が可能となりました。フレーム固定の痛みから解放されることは大きな利点・特徴です。脳腫瘍、肺腫瘍、肝腫瘍などに対するピンポイント照射は通常1~5回程度の治療で終了します。
もちろん従来から行われてきたさまざまな部位への一般的な放射線治療も可能で、広範囲の疾患に治療適応があるのが特徴です。
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ノバリスTxのマイクロマルチリーフコリメーターで腫瘍の形に合わせて変化する様子
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